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page 20
B. 情報の創造とデザイン (旧:情報の整理と創造、B5増設)
- B1. [情報の記録と整理] 情報の記録や整理の方法が人間の情報に
対する理解度、処理効率、アウトプットの品質に影響することに関
する知識/理解。(知識:人間社会)(汎用:主体性)
- lv1: 情報の多様な整理方法(ランダム/線形/階層等)とその得失を
理解している。(小情)
- lv2: 自分や他人の判断がそれまでに得た情報に基づくことを理解
している。(★中情→中般)
- lv3: KJ法/マインドマップ等の情報整理/発想法を理解し活用でき
る。(★高必→中情)
- lv4: 人の認知特性を理解し、自己/他者の情報整理法を設計/評価
できる。(大他)
- B2. [情報の信頼性と論理構造] 文書などの情報を読み取り信頼性
を判断したり論理構造や論理の欠陥を把握したりする技能。(汎用:論
理)(汎用:コミュ)
- lv1: 情報の内容に含まれていること/いないことを判別できる。(小他)
- lv2: 情報の内容に関する理由の有無や(有なら)その箇所を指摘できる。(中般)
- lv3: 情報の信頼性/信憑性や内容の矛盾等を判断できる。(高般)
- lv4: 情報の記述内容の道筋に欠陥があればその内容を指摘できる。(大他)
- B3. [明快かつ論理的な文章作成] 明確で論理的な構造/記述を持つ
文書を作成する技能。(汎用:論理)(汎用:コミュ)
- lv1: 見聞したり提示されたりした事実についてその要点を含む文
章を作成できる。(小他)
- lv2: 文章の文同士、節同士の間に適切な順接/逆接の語を挿入でき
る。(中般)
- lv3: 情報の提示において内容に加え理由提示などにより信頼性を
担保できる。(高般)
- lv4: 三段論法など複数の段階を要する論述を過不足なく記述でき
る。(大普)
- B4. [情報の整理/保管/検索/分析/構築] 適切な情報手段を用いて
情報を整理/保管/検索/分析/構築する技能。(汎用:創造性)(汎用:論理)
- lv1: 見聞した事項(複数)の記録/メモを保存し必要な時取り出せる。
(★中情→小情)
- lv2: 自分の多数の記録/メモから特定の関心事に関連するものを取
り出せる。(高必)
- lv3: 記録/メモの集まりから直接記されていない事実/仮説に気付
ける。(大普)
- lv4: 記録/メモを起点として他人が納得するような論述を構築でき
る。(大普)
- ★B5. [情報デザインに配慮した内容] 受け手に分かりやすい表現、
情報デザインに配慮した内容を構築する技能。(知識:人間社会)(汎用:
コミュ)
- lv1: グラフ/ポスター/ノート/文書などを見やすく/読み間違いし
にくく作れ、その際必要な配置/配色等について知っている。(小般)
- lv2: 伝えたい事柄が伝わるプレゼンテーションやコンテンツを作
れ、また評価することができる。(中情)
- lv3: 情報を表現する際の抽象化/視覚化/構造化の重要性、ユーザ
の視点やユーザエクスペリエンス(UX)について知っている。(高必)
- lv4: 統一された/好ましいUXを持つコンテンツ/機能やアプリケー
ションをグループで設計/制作できる。(高選)
- ★B6. [デザイン思考] デザインの観点から情報や問題解決を見るこ
とでユーザに配慮したコンテンツやシステムを作れることの知識/理解。
(知識:情報一般)(汎用:コミュ)(汎用:問題解決)
- lv1: フェールプルーフ/セーフ、アクセシビリティ/ユーザビリティ
/ユニバーサルデザインなどデザインと社会の関係が分かる。(中情)
- lv2: デザイン思考のプロセス(観察/共感/定義/着想/試作/テスト)
を知っていて、それに基づき構造を持つコンテンツを作れる。(高必)
- lv3: 事柄を的確に伝える構造/メディア選択のコンテンツやアプリ
ケーションを創出できる。(高選)
- lv4: デザイン思考の実践例を知っていて、自分たちの課題に対し
てデザイン思考による問題解決を実践できる。(大情)
- (学校段階ごとの注記)
- 小学校 --
B2lv1、B3lv1は国語の内容と重なっており、読み書きを学ぶ中で身
に付けることが自然である。B1lv1、B4lv1は、 メモ
や情報を扱い整理する機会において、ばらばらに配置したり 分か
りやすく並べたりする活動の中で気付かせることが考えられる。
B5lv1は、コンテンツを作るさまざまな活動の場面で繰り返し指導
するのがよい。
- 中学校 --
B1lv2は、メタ認知の課題となるが、国語などの中で扱うことが考
えられる。B1lv3、B6lv1は、技術科の中でデザインや問題解決など
の実習と合わせて考えさせ体験させることが考えられる。 B2lv2、
B3lv2は、国語で文章の読み書きを行う中で学ぶことが自然であ る。
B1lv2は、きっかけとしては国語の中で座学で学んだ上で、実際に
これらのことを実践する中で身につけることが望ましい。 B5lv2は、
技術科におけるプレゼンテーション等や、その他 の教科/課外の活
動におけるプレゼンテーションにおいて、自分の伝え たいことを
分かりやすく伝える活動として身につけることが考えられる。
- 高等学校 --
B4lv2は、情報科の問題解決を取 り上げる中で情報を整理したり、
それらをもとにアイデアを出したりす る活動を通じて身に付ける
ことが考えられる。B2lv3、B3lv3は一義的に は国語で扱うべきだ
が、それを情報科を含めた他の科目で継続的に実践 し評価するこ
とが望まれる。B5lv3、B6lv2は、情報科の必履修科 目の中で、情
報デザインのさまざまな側面として具体的なデザイン実践 を交え
て学ばせることが考えられる。B5lv4、B6lv3は、情報科の選択科
目の中で、ある程度まとまった規模のチーム制作とともに学ばせる
こと が考えられる。
- 大学一般 --
B1lv4、B2lv4は、共通教育の科目内で情報を整理したり文 献を正
確に読み取ったりすることを学ぶ科目の中で取り上げることが想
定される。B6lv4は、グループでものつくりを行う科目に おいて、
考え方を説明し実践体験を持たせるのがよい。
- 普遍的事項 --
B3lv4、B4lv3、B4lv4は、ゼミや卒業研究などにおけるア カデミッ
クな文書作成を通じて学ぶことを想定する。
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