D. データとその扱い (D5増設)

• D1. [データの基本的な意味や価値] データの基本的な取り扱いに 意味と価値に関する知識/理解。(知識:情報一般)(知識:情報処 理)(知識:人間社会)
  • lv1: データが価値を持つこと、媒体やストレージに保管できるこ とを知っている。(小情)
  • lv2: テキスト/画像/音の表現、ファイルやストレージの基本的な 概念が分かる。(中情)
  • lv3: 社会において調査データ/実験データ/ログデータが広く活用 されていることを知っている。(高必)
  • lv4: ビッグデータとデータマイニング、データはネットやIoT/セ ンサからも来ることを知っている。(高選)
• D2. [データベースと多様なデータ] データベースとデータの構造 に基づく取り扱いに関する知識/理解。(知識:機械情報)(知識:情報 処理)(専門:情報処理)
  • lv1: データベース/アーカイブ/オープンデータ、匿名化等の必要 性や意義が分かる。(高必)
  • lv2: 実データとしてオープンデータなどを用いてさまざまな問い 合わせを実行できる。(高必)
  • lv3: データベースやデータ構造とアルゴリズムの組合せによるデー タの取り扱いが分かる。(高選)
  • lv4: データベースを用いて多様な情報を蓄積したり問題解決を行っ たりできる。[哲法][言心][生農][社経][理工]
• D3. [データの扱い/データと社会] データの取り扱いや社会的問題 の技能/知識/理解。(知識:情報一般)(知識:情報処理)(知識:人間社 会)(専門:倫理社会)
  • lv1: 表やグラフによりデータを分かりやすく整理でき、データの 特徴を検討できる。(小他)
  • lv2: 定性/定量データの違いや機械可読/クレンジングの問題、テ キストデータの扱いが分かる。(高必)
  • lv3: データに対する信頼性/バイアス/プライバシー等の問題や対 処法が分かる。(高必)
  • lv4: ELSI(Ethical, Legal and Social Issures)やデータ倫理など の社会的問題が分かる。(大情)
• D4. [データと統計] データの視覚化/統計的扱いの知識/理解。(知 識:情報一般)(知識:機械情報)(汎用:論理)
  • lv1: 大きな集団から標本を取り出したり、実データを表やグラフ にして検討できる。(中他)
  • lv2: 平均/分散/中央値/四分位数なとの統計量や度数分布の意味/ 使い道が分かる。(中他)
  • lv3: ヒストグラムや散布図などの視覚化と単回帰分析や分布/相関 /因果の検討ができる。(高必)
  • lv4: 統計におけるさまざまなモデル/仮説検定/ベイズ統計につい て知っている。(大他)
• D5. [実際のデータ処理] 実際のデータ処理の技能/知識/理解。(知 識:情報処理)(汎用:問題解決)
  • lv1: 実データを扱う課題にPPDAC(Problem, Plan, Data, Analysis, Conclusion)プロセスが扱える。(高必)
  • lv2: 実データに対する重回帰/時系列/移動平均/クラスタなどの分 析ができる。(高選)
  • lv3: データサイエンスのサイクルである課題抽出/データ取得/解 析/共有/提案が分かる。(大情)
  • lv4: 自分の課題に対しデータ収集/蓄積/加工/分析を行い解答を導 ける。[哲法][言心][生農][社経][理工]
• (学校段階ごとの注記)
  • 小学校 -- D1lv1は、情報機器を扱う時間に、情報機器が扱う情報は 媒体に保 管できることや、情報が価値を持ったり他人に見られたくない も のであったりすることがあることを意識させる。D3lv1は、 算数を 中心に扱うが、他の科目等でもデータを扱う時に意識させる。
  • 中学校 -- D4lv1、D4lv2は、数学で主に学ぶが、他の科目等でそれらを実践 させ体験を持たせるのがよい。
  • 高等学校 -- D1lv2、D2lv1、D2lv2、D3lv2、D3lv3、D4lv3、D5lv1は、情報科の 必履修科目の中で座学の形で学んだ上、実習などで実際にデータを 取り 扱いながら身につけることが望まれる。D2lv3は、情報科の選 択科目の 中でプログラミングかデータベースのいずれかで実習に より理解させる のがよい。D5lv2は、情報科の選択科目の中で興味 の持てる実データの 実習として体験させるのがよい。
  • 大学一般 -- D1lv3、D1lv4、D3lv4、D5lv3は、これらの意義/問題点/必要性/可 能性などを共通教育の中で扱うことが考えられる。D4lv4は、統計 に関 する基礎科目として開講されているものを履修させることが 考えられる。
  • 大学専門 -- D2lv4、D5lv4は、それぞれの分野に必要なデータやデータベースに 即して演習を交えて学ぶことが考えられる。