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I. 論理性と客観性
- I1. [論理的推論] 論理的推論に基づいて結論を導いたり、実際の
結果を説明したりできるような仮説を検討し構築する技能。(知識:
情報一般)(汎用:論理)(汎用:問題解決)
- lv1: 重複/抜けなく場合分けでき★、共通性の発見や類推などを用い
て筋道を立てて判断や推論が行なえる。(小般)
- lv2: 帰納的/類推的/演繹的な推論について理解し、これらを実践できる。(中般)
- lv3: 一般的な事項の推論において前提や帰結を整理し論理の筋道
を構築できる。(高必)
- lv4: 事項を最もよく説明する仮説を選択する推論 (アブダクショ
ン) が実践できる。(高必)
- I2. [思考過程] 人間が受け取る情報やその身体的活動が、思考過
程やそれが導き出す判断に影響を及ぼすことに関する知識/理解。(知識:人
間社会)(知識:システム)(汎用:論理)(専門:倫理社会)
- lv1: 人や自分の判断が必ずしも一貫していないことを認識している。(中般)
- lv2: 錯覚/錯視や「見たいものを見る」等、人間の認知の特性を意識できる。(高必)
- lv3: 先入観/同調圧力/釣り橋原理等、人の判断に影響する事象を
知っている。(★大他→高必)
- lv4: 人や自分の判断において影響した可能性のある要因を列挙/評価できる。(大普)
- I3. [主観と客観] 主観的な情報と客観的な情報を区分し、自分自
身の考えを客観視できる態度。(汎用:論理)(汎用:コミュ)
- lv1: 主観的と客観的の違いを知り、両者を区別して受け取れる。(小般)
- lv2: 主観的な意見や希望に対し、理由を聞くなど明確化して受け取れる。(中般)
- lv3: 客観的な事実に対し、その裏付けや正確さを調べて判断できる。(高般)
- lv4: 自分の考え (主観) に客観性を持たせることを意識し実行できる。(大普)
- I4. [論理的判断] ものごとを論理的に筋道立てて考え、客観的情
報に基づき判断する態度。(汎用:論理)(汎用:コミュ)(汎用:チーム)
- lv1: ものごとの説明を裏付けや論理の飛躍の有無も考えて読み取れる。(高他)
- lv2: 重要な判断は好みでなく客観的な理由を意識して行なえる。(大他)
- lv3: 自分の判断の理由を筋道立てて説明できるかどうか確認できる。(大他)
- lv4: 判断に際して不足する情報を収集した上で論理的に判断できる。(大普)
- (学校段階ごとの注記)
- 小学校 --
I1lv1は、算数の中で筋道を立てて判断する内容を学び練習するこ
と が考えられる。I3lv1は、国語の中でこの内容について取り上げ
文章の読み 取りにおいて主観と客観を区分する練習を行うことが
考えられる。
- 中学校 --
I1lv2は、数学の中で帰納、類推、演繹を用いた推論や論理的な道
筋の記述を 扱うことが考えられる。I2lv1、I3lv2は、国語の中で
取り扱い、I3lv2は話し 合いなどの活動全般においてその実践を意
識させることが望ましい。
- 高等学校 --
I1lv3、I1lv4は、情報科の必履修科目の中で一般的な事項に対する
問題 解決を取り扱う中で、前提や帰結の整理、推論の道筋の構築、
仮説の検討や構築を扱う ことが考えられる。I2lv2、I2lv3は、情
報科の必履修科目の中で人間の特性とし て含め、実習時に配慮さ
せることが望ましい。 I3lv3、I4lv1は、国語の内容として含まれ
るべきであるが、他の教科の 活動においても全般に考慮するもの
として扱うことが望ましい。
- 大学一般 --
I4lv2、I4lv3は、共通教育の中で論理性/客観性に ついて
学び、訓練する科目として含めることが考えられる。
- 普遍的事項 --
I2lv4、I3lv4、I4lv4は、ゼミや卒業研究などを通して総 合的に身
に付けるべき事項である。
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